今日は、平成27年度 第34問について解説します。
保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 賃貸不動産の経営における危険を軽減・分散するための重要な方策の1つに保険の利用がある。
② 保険は、生命保険、損害保険、傷害・医療保険に分類することができるが、このうち賃貸不動産の経営においては、通常、生命保険が最も有効である。
③ 住宅火災保険・住宅総合保険は、火災・落雷・風災・ひょう災等による住宅や家財の損害の全部又は一部を補償の対象とするものである。
④ 地震保険は、住宅に関する火災保険に付帯して加入することにより、地震・噴火・津波を原因とする火災や損壊等による損害を補償する保険である。
解説
保険に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
賃貸不動産の経営における危険を軽減・分散するための重要な方策の1つに保険の利用がある。
〇適切です。
賃貸不動産経営には多様なリスクが存在しますが、保険に加入することで、それらのリスクを一定程度軽減・分散することができます。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です
選択肢 ②
保険は、生命保険、損害保険、傷害・医療保険に分類することができるが、このうち賃貸不動産の経営においては、通常、生命保険が最も有効である。
×不適切です
保険商品は、保険業法上の分類により、第1分野(生命保険)、第2分野(損害保険)、第3分野(医療・傷害保険など)に分かれます。
第2分野は損害保険であり、偶然の事故により生じた損害に対して保険金を支払う保険です。火災保険、賠償責任保険、自動車保険などが代表的です。賃貸不動産経営において活用される保険がこの第2分野に分類されます。
つまり、保険は、生命保険、損害保険、傷害・医療保険に分類することができるが、このうち賃貸不動産の経営においては、通常、損害保険(第2分野)が最も有効です。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ③
住宅火災保険・住宅総合保険は、火災・落雷・風災・ひょう災等による住宅や家財の損害の全部又は一部を補償の対象とするものである。
〇適切です。
火災保険は、火災だけでなく、落雷、破裂・爆発、風災、雹災(ひょうさい)、雪災などの自然災害によって建物や家財に発生した損害を補償するものです。盗難による損害も補償対象とする商品もあります。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ④
地震保険は、住宅に関する火災保険に付帯して加入することにより、地震・噴火・津波を原因とする火災や損壊等による損害を補償する保険である。
〇適切です。
地震保険は、地震、噴火、津波を原因とする建物や家財への損害を補償する保険です。火災保険に付帯して加入するものであり、単独では加入することができません。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢②となります。
ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。
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